自由にしてあげたい
共に暮らす動物に「自由」を感じて欲しい。
窮屈な思いをしてほしくない。
伸び伸びと暮らしてほしい。
そんな風に思っていませんか?
では、自由であってほしいという飼い主の思いを、動物たちの多くはエナジーを通してどのように理解しているのでしょうか。
実は、その自由という名の不自由さの中で困惑したり混乱していることを多くの飼い主は知りません。
動物たちが、知らず知らずのうちにストレスを抱えていたとしても、それが飼い主に届いていないのが現状です。
実際、このストレスがきっかけとなって、人や他の生き物とのコミュニケーションが上手くいかず、トラブルや問題、悩み事につながるケースが後を断ちません。
しかし、しっかりと自由も感じる中でストレスなく暮らすことができている動物たちもいます。
それは、明確なルールの中で生きているからです。
ルールがあったら不自由じゃないかと思うかもしれませんが、あなたは家庭や社会生活において、自分が心地よくすごすためにルールを設けていませんか?
例えば
・プライバシーを尊重する
・マナーを守る
・適度な距離感を保つ
このようなことです。
そのルールは、あなたをしっかりと守ってくれるものでもありますが、動物たちはそのルールを明確に感じ取ることができず、困惑してしまうのです。
もし、あなたが
動物との暮らし方や躾には正解はありません。
どのように対応するのか、あなたが決めれば良いのです。
そう言われたとしたら、真っ先に感じることは「自由」を得られた喜びでしょうか。
ハートリンクセッションの際に飼い主さんにたずねると、ほとんどの方の答えがNoで「どうしたらいいのか不安になる」と答えられます。
一見、とても耳障りも良くて喜んでしまいがちな「好きにしていいよ」 「あなたのやりたいようにしていいよ」という言葉(エナジー)に、実は飼い主自身も不安になったり困惑するのです。
もしあなたが、すべてを自分で自由に決めることが良いことで、しっかりとしたルールを作って出来ないことが出来るように躾けることは良くないこと!と無意識にジャッジする気持ちがあったとしたら、
それは、飼い主であるあなたの中の「問題」であることは明らかです。
ここで質問です。
もし、共に生きる動物にしっかりルールをもって接しましょう!と決められたら、どんな気持ちになりますか?
「嫌われるかもしれない」
「窮屈な思いをさせるのが辛い」
「嫌だと思うことはさせたくない」
「下手なことを言って責任を取れないのが怖い」
このように、不安や恐怖が顔を出すかもしれません。
どんな場面においても「あなたの好きにしていいよ」と言われるのは心地いいと感じるかもしれませんが、
自由を主張した結果、必要な時に飼い主の声が届かなくなり、動物との関係性は悪化していきます。
そこには、自然と生まれるはずの”会話”が行われなくなり、これがまさに、問題に感じる行動や困りごととして捉えられていくようになるのです。
一方で、飼い主自身が社会の中で生きていく上でルールをもっているように、お互いが心地よく過ごしていくためのルールをつくると、動物は安心して過ごせるようになります。
まずは、あなたにとって「自由」という言葉から感じる心地よさを見つけ、ルールやマナーの上に自由があることをシェアしていけると、自然と動物とあなたの間に”会話”が戻ってきます。
そこには、お互いを尊重する気持ちが生まれ、必要な時に声が届くようになる=健全なコミュニケーションをおこなえるようになります。
ルールを作ると、罪悪感や愛情が不足している感じがするなど、あまり心地いい気分にならないかもしれませんが、そんな時こそお互いの心地よさを見つけることができるチャンスであり、
自由とは行動や思考を好き勝手に思うままにすることではないことに気づいて、本当の意味での自由を満喫できることでしょう。