変わりたいのに変われない
「私が変わればいいのに、なかなか変われない」
このようなお話を耳にする機会があります。
人と動物が出会って共に生きていくなかで、時に暮らしづらさを感じる場面があると、
自分に原因があるのではないか。
自分ができることがあれば結果はよくなるのではないか。
そのように考え、自分が変わろうと頑張る飼い主も少なくありません。
問題を解決するためには、頑張って自分の考え方や言動を変えることが正しいと考える方もいます。
自分の身に降りかかった問題について考えているうちに、今のままの自分ではいけないと、変わることを自分に課すこともあるでしょう。
中には、今のままの自分でいたらいけないように感じてしまい、わからないまま思考をコントロールしようと頑張り、あたかも変わったかのように目の前の動物に関する「問題」から目を逸らす方法にシフトしていく方もいます。
いずれも、根本解決にならないため、当然ながら問題も解決しないし自分自身も変われません。
では、どうしたら良いでしょうか。
「今の自分をそのまま受け入れる」ことが大切です。
変わりたいのに変われないひとつの原因として、今の自分を否定して「素敵な自分像」を想像し、そこに自分以外の理想とする誰かを重ねていることが多いのです。
自分以外の誰かを生きることなどできないとわかっていても、求めてしまうことがあります。
わかっていても、どうにもならない。
自分をどうしても許せない!時は、自分に問いかけてみましょう。
「今のままの自分の、どんなところが受け入れ難い?」
そして、その気持ちに寄り添う自分をイメージの中で準備し、良く話を聞いてあげてみましょう。
ただ耳を傾けて自分の声を聞きます。
いったん自分の気持ちや思いを受け入れて認めていくと、不思議と自分自身と距離が取れるようになり、ありのままの自分を受け入れやすくなっていきます。
その時には、今まで感じていた変わりたいのに変われない自分とは違い、視点や捉え方が変わった自分を認識できるようになり、これまで自分を受け入れることができなかったあなたも、あるがままの自分を受け入れたくないともがいている自分をイメージして、その気持ちに寄り添ってみようと思った時点で「変わっている」ことに気づくはずです。
そこから、ひとつひとつ自分の変化に気づいていくことで新しい習慣が身につき、気づいたら大きく変化した世界が目に飛び込んでくることと思います。
その時にはもう、自分のこともコントロールせず、共に暮らす動物との間に生じた問題も、その動物のせいにも自分のせいにもせず、現実をコントロールしようと無意味な頑張りに縛られなくなっているでしょう。
あるご相談者様は、愛犬に見る「問題」は自分の至らなさが原因だと思って、できる自分になろうと必死に頑張っていました。
しかし、愛犬の問題は解決に向かうことはなく、まるで何かの勝負でもしているかのように、コントロールする事に必死になるばかり。
一般的に良しとされる知識を採用して頑張るも、理解しきれない・思うようにいかない自分へダメ出しをし、
専門家に相談しても同じことができない自分へダメ出しをし、
何をやっても、できない自分をどうにかすることばかりに必死になっていくうちに、
変わらないのは目の前の愛犬に原因があるという結論に至ってしまいました。
そこで、ハートリンクセッションを通して、飼い主が見ていた自分自身像を明らかにして、そんな飼い主を愛犬はどう見ているのかも知り、
自分が変われば・・・
この問題さえなければ・・・
悩まずに済むのに。そう思っていた事がわかりました。
悩みたくなかった。
自分を苦しめたくなかった。
できない自分でも認めてほしかった。
もう、これ以上傷つきたくなかった。
そんな自分の思いに触れて、初めて「それなら等身大の自分をそのまんま生きたら、誰も私を責めないのでは?」と気づき、無駄な頑張りをやめて自分が実現したい愛犬との関係性をイメージし、今この瞬間に選択することを変えていき、みるみる素敵な幸せな関係性を築かれていきました。
動物との暮らしで困ったことや問題に感じることがあるならば、自分を変えようと頑張るのではなく、お互いの今をただ受け入れること。
それが自分を変える最短ルートだとしたら、あなたはチャレンジしてみますか?