犬が吠える時の対処法
犬との暮らしにおいて、困ったことや問題に感じることは一つや二つはあるもの。
その中でも「吠える」という行動は、さまざまな場面で飼い主の頭を悩ませる行動のひとつではないでしょうか。
その悩みを解決するために、ドッグトレーニングや訓練などを通して改善を試みるご家族も少なくないですが、期待通りの結果になったという例はあまり聞きません。
しかし、
・トレーニング方法
・トレーナーの教え方
・飼い主の理解力
・犬の理解力
・接し方の再現性
などが大きく関係していると考える方は多いですが、これらの良し悪しとは関係なく良い変化をもたらすことがあります。
<case1>
*小型犬A君:オス
*困り事:吠え続けてしまう
*飼い主の希望:吠えるのをやめさせたい。穏やかに安心して過ごせるようになりたい
愛犬が吠え続けるという悩みを改善したい!と、犬との基本的な接し方も同時に学びながら、自分が普段どのように犬と接しているのか?という「犬から見た飼い主」視点に気づくための時間を、専門家と共に過ごしていました。
犬連れの飼い主さんが何人も集まる中でそれは行われました。
A君は、人や犬が動いた姿がちょっとでも視界に入ったり、動いた気配を感じるだけでも吠えていました。
その吠えは、飼い主が「いけない!」「NO!」などの声掛けをしても止まることはありません。
そこで、犬に対して行動をあらためてもらおうと声をかけても変わらないのはなぜか?という視点に立ち、今起きていることを違う角度から見てみることを伝えます。
ここで、飼い主自身がどんな気持ちで過ごしていて、それがどのようにA君にエナジーとして伝わっているのか?を見える化していきます。
なぜならば、動物たちは飼い主の発するエナジーに影響されて行動に繋げているからです。
それを、一番わかりやすく体感してもらうため、飼い主さんにはA君と距離をおいてもらい、一緒にいた同犬種と暮らす仲間にA君のリードを持ってもらい、歩き始めてもらいました。
すると、他の犬が近くに寄っていっても逃げない、吠えない。
それどころか、とても穏やかな気持ちでお散歩を満喫しているA君の姿がありました。
これで、A君が一緒にいる人のエナジーに影響されて立ち振る舞っていることが、わかりました。
*飼い主がA君と一緒にいる時に感じていること
*お仲間がA君と一緒にいる時に感じていること
当たり前ですが、人が違うので思うことも感じることも違います。
どう違うのかが理解できれば、あとは自身を変えていくだけ。
たったこれだけで、今まで伝わらなかったことが伝わるようになります。
今、目の前にいる「自分と関わる人間」のエナジーを、動物は本当によく見て感じています。
しかし、これは飼い主のエナジーが”悪い”わけではないのです。
飼い主自身が、心地よく日常を送ることができるよう、自身の偏った思考やものの捉え方や見方を変えることで、愛犬との関係性は向上していく(共に成長していく)ことができるよ!というサインだということです。
そこに気づくと、変化はあっという間に起こります。
もし、愛犬の行動に悩んだり困ったりした場合、犬をどうにかしたい気持ちから、自分がどう変われるのか?という視点を持ってみると、期待以上の変化をもたらし、お互いにとって幸せな日常へとつながっていくでしょう。